マリブのブログ

ニ匹ののら猫と一緒に随時三匹の飼い主を募集中の元帰国子女。。オススメの映画やドラマの感想を徒然に紹介しています。

      
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マリブが選ぶ2018年に観た映画のマイベスト

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 今年観てきた映画の中から10本を厳選

・・難解映画の感想ばかり書いていると大分疲れます。。

それでも文才のない自分のブログで紹介する映画となると、やっぱり解説がいるよーな感じのモノじゃないと誰も見てくれないので・・・

 

そんな憂う日々の中ようやく年の瀬を迎え、

・・もう今日ぐらいはいいんじゃないかな。。。

いや、年の瀬にもう一発、難易度が高めのヤツを・・

・・やっぱ、ムリ! もうアタマが爆発する!!

というよーな葛藤の末、今日はこれまで紹介してきた中でも完全主観のマイベスト映画をランキングしてみます。

 

読者の需要、更には世間での評価からも若干ズレていますが、ぶっちゃけると、実はあまり小難しい映画は好きじゃありません。。。

それでも『グレイテスト・ショウマン』や『レディ・プレイヤー』、『マンマ・ミーア!』等の完全な娯楽映画や、アクション、マーベル系の作品にはどうしても未だに手を出しづらいので、自分が好きなのはやっぱりメッセージ性が強くて映画らしい作品

私的にはだいぶ邦画が当たり年な気がするので、ウチのブログでいつの間にかすっかりメインコンテンツになってしまった『mother!』や『コクソン』等は全くのランク外ですw

巷で評判の『シェイプ・オブ・ウォーター』、『ボヘミアンラプソディー』、『アリー』なんかにも頑張って手を伸ばしてきましたが、正直、この辺が自分のホンネのオススメ映画

・・まあ、邦画業界の末席に身を置かさせてもらっている身なので、贔屓目は何分お許しを・・

※ランキングはあくまでも自分が初めて見た映画なので、今年度の公開作品に限りません。

 

 

 

 

⑩『カメラを止めるな!』

ONE CUT OF THE DEAD/2017(日本)/95分
監督・脚本・編集:上田慎一郎
出演:濱津 隆之、真魚、しゅはま はるみ、長屋 和彰、細井 学、市原 洋、山崎 俊太郎、大沢 真一郎、竹原 芳子、浅森 咲希奈、吉田 美紀、合田 純奈、秋山 ゆずき他

 痛快ノンストップのゾンビに込められた映画愛

・・分かるヒトには分かる現実なのかもしれないけど・・・

映像制作に携わっている人間として、この価値観の共有を求めるのは必然だろう。

更にその映画の制作過程そのものを、忘れかけていた自分たちの青春とリンクさせた上で、完全なエンターテインメント作品として仕上げてきた監督の才能は末恐ろしい。

・・裏話をしてしまえば、監督には新たに20本以上の次回作品のオファーがきているとか・・・

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⑨『あゝ、荒野』

あゝ、荒野/2017(日本)/304分
監督:岸 善幸/原作:寺山 修司
主演:菅田 将暉、ヤン・イクチュン/木下 あかり、ユースケ・サンタマリア、でんでん他

 寺山文学から引き継がれた青春哀歌

役者の力量で押し切られてしまった映画としては、この作品以外に思い浮かばない。

菅田将暉の圧倒的な存在感と迸る情熱が画面越しからヒシヒシと伝わってしまい、全身に鳥肌が立つ程の衝撃が走った事を今でもはっきり覚えている。

アクションシーンや濡れ場など、菅田将暉ファンの心をガッチリ抑える演出も見事だが、なによりも圧巻なのはラストのボクシングシーン。

これも玄人目の印象でしか語り尽くせないのだが、覚えておいて欲しいのは『ロッキー』等で知られるシルベスター・スタローン程の体づくりをしていないにも関わらず、彼がこのシーンを最後まで取り終えたその気迫。

ブログでは少々興奮気味で書いてしまっているけれど、私的には彼が今後の日本映画界を背負って立つ逸材になる事を確信しています。

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⑧『三度目の殺人

The Third Murder/2017(日本)/124分
監督:是枝 裕和
出演:福山 雅治、役所 広司、広瀬 すず、吉田 鋼太郎、満島 真之介、市川 実日子他

 是枝監督が暴いた司法の現実

作品のテイストとしては『万引き家族』よりも好きかもしれない。

裁判の矛盾、司法の闇を真正面から問いただした是枝監督の才覚は最早疑うべきものさえないが、ここまで小難しいサスペンスにしてもその熱量はまったく冷めない。

私的には主役にリアルな存在感のない福山雅治を持ってきた事だけが悔やまれてならないが、広瀬 すず、満島 真之介辺りが意外にも芝居がかなり巧みな事に驚かされた作品でもあった。

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⑦『愛しのアイリーン』

愛しのアイリーン/2018(日本)/137分
監督/脚本:吉田 恵輔 原作:新井 英樹
出演:安田 顕、ナッツ・シトイ、河井 青葉、田中 要次、福士 誠治、伊勢谷 友介、木野 花

 ぶちまけるホンネ

ヒメアノ~ル』でみせた人間の多面性を遺憾なく発揮してくれた吉田監督は、その力量に比べて注目度が大分低い気がしている。

彼の才能は、普通では気付けないレベルのギャグ漫画の闇の一面を、しっかり実写化で表現してみせるその裁量だ。

それでいてティーンのココロにもきっちり届けるコミカルな側面も決して忘れないのだから、最早鬼に金棒。

更に在野に埋もれそうだった河井 青葉、福士 誠治、伊勢谷 友介あたりの俳優陣の才覚をしっかり見極められる洞察力をもってすれば、今後もエッジの効いた社会派作品を量産してくれる事だろう。

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⑥『羊の木』

羊の木/2018(日本)/126分
監督:吉田 大八
出演:錦戸 亮、木村 文乃、北村 一輝、優香、市川 実日子、水澤 紳吾、田中 泯、松田 龍平

 犯罪者の境界線

シニカルな笑いを追求させたら、吉田監督の右に出るものはいないと思っている。

漫画原作から想像力を膨らませ、社会問題をバッサリ切ってくるその手法には圧巻。

過ちを犯した人間の社会に溶け込んでいく様、或いは相違していく様は中々一筋縄では描けない究極の理性追求している。

・・愛したヒトが元犯罪者だった時、貴方は何を基準に赦せますか?

或いは、絶対に相容れませんか?


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⑤『死の谷間』

Z for Zachariah/2015(アメリカ、スイス、アイスランド、ニュージーランド)/98分
監督:クレイグ・ゾベル
出演:マーゴット・ロビー、キウェテル・イジョフォー、クリス・パイン

 アポカリプスな世界での聖書訳への挑戦

マーゴット・ロビーの名演もさることながら、クリス・パインのセクシーさがいい意味で作品のテイストにダークな影を落としていた。

クリスチャニティの矛盾を見事に切り取ってくれた作品でもあり、安っぽいヒューマニズムなんかじゃ語り尽くせない程の、世紀末における人間愛にも満ちている秀作。

・・安直な日本人用のキャッチコピーさえなければ、もっと評価されるべき作品に成り得たはずだが・・・

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④『パリ、ただよう花』

Love and Bruises/2011(フランス/中国)/105分
監督:ロウ・イエ
主演:コリーヌ・ヤン/タハール・ラヒム、ジャリル・レスペール、バンサン・ロティエ

 女の性、剥き出しになる本能

・・今年は好きなアジア映画に殆ど手を出せてこなかったので来年こそは。。

社会性が強いロウ・イエ監督の作品は全て見てきたが、カンヌで評価を受けた『スプリング・フィーバー』や『二重生活』よりも、こっちの作品の方が数段メッセージ性が強い気がしている。

あまりに激しいセックスシーンが多い為どうもそっち系の作品に取られがちだが、この映画の大元にあるのは、世界中に根強く残る女性蔑視、或いはアジア人軽視の実態

それを綺麗ごとのフェミニズムで解決するのではなく、受け入れる事によって見えてくるその全体像は、主人公のホアの正に漂う目線を通じて視聴者に強烈に訴えかけてくる。

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③『きみの鳥はうたえる』

きみの鳥はうたえる/2018(日本)/106分
監督/脚本:三宅 唱
出演: 柄本 佑、石橋 静河、染谷 将太、渡辺 真起子、萩原 聖人

 あいつと、君と、僕の夏

友人や恋人、或いは独りで観たとしても、この映画の余韻はたまらなく美しい。

俳優陣の名演は言うまでもないが、ノスタルジックな世界と現実との境界線をここまでスムーズに溶け込ませられる映画はそうは見つからない。

夏の儚さを有り体のイメージを一切使わずに表現してみせた三宅監督のセンスもかなり抜群。

好みがだいぶ分かれてしまう作品かもしれないけど、学生時代に村上春樹のナイーヴな世界に浸ってしまった事があるヒトには、懐かしい思い出とともに、現代の若者たちが秘める情動にもちょっと憧れを感じてしまうかも・・。

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②『万引き家族』

Shoplifters/2018(日本)/120分
監督:是枝 裕和
出演:リリー・フランキー、安藤 サクラ、松岡 茉優、城 桧吏、佐々木 みゆ、樹木 希林

 マスコミからは伝わらない本当の貧困とは?

希林さんへの哀悼と来年の映画賞を総ナメにするだけでなく、この映画の問いかけに対する答えをそれぞれが考えられるキッカケになってほしい。

 

見えない人達をしっかり浮かび上がらせた脚本、自然体を徹底的に追求した演出、それに呼応した俳優陣の想像力等、この作品はそのどれをとっても稀に見る一級品。

各メディアで様々な論争のキッカケになってくれた事も大変喜ばしいが、熱しやすくて冷めやすく、更には臆病な全体主義者が大多数を占める日本人がこの映画をどこまで今後吟味してくれるかこそが、邦画界の命運を大きく左右するだろう。

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①『ア・ゴースト・ストーリー』

A Ghost Story/2017(アメリカ)/92分
監督・脚本:デヴィッド・ロウリー
出演:ケイシー・アフレック、ルーニー・マーラ

 魂の存在理由を突き詰める・・

・・予想通り、この映画を超える作品には今年は出逢えませんでした。。

 

この映画だけは、ちょっと別格。。。

台詞が殆どない90分間の中で、その行間にここまで様々な事を想像させてくれる作品は滅多に見つからない気がする。

映画の見せ方としてはだいぶ変化球だけれども、何よりも万人が一度は思う死後の世界の描き方は、狂逸ではあるがあまりに独創的。

CGやカメラのエフェクト処理に一切頼らず、アイデア一本勝負な男気にもかなり好感が持てる。

この映画を世に送り出したアメリカのインディペンデント系映画会社A24は、映画の見せ方を実に上手く熟知している様で、『聖なる鹿殺し』や『ヘレディタリー/継承』の様なユニークな切り口の作品も多く、今後の進化にかなり期待を持っている。

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次点

さすがに10作品には絞り込めなかったので、ギリギリのトコロで惜しくもランク外だったのは以下の3作品。

・・実はフェミニンな映画も嫌いじゃないですw

 

平成最後の年を振り返って・・

・・旧作も含め、今年初見で観た映画は128本。

その内ブログで紹介できたのは、わずか32本。。

・・・なんか、あまりに効率悪いな。。。

ホラー映画特集記事を制作する為に、夏から秋にかけて観てきたホラー映画がことごとく駄作で・・・正直、自分のセンスのなさを呪いましたw

 

それでも映画作りの裏方に携わっている以上、思った事が表現できないスタッフやキャストの苦悩が透けて見えてしまうと、やっぱり批判的な記事は中々書けません。。

 

今年はPV数に憑りつかれ新作ばかりに手を出してきたので、来年こそはふかづめさんのひとりアカデミー賞を参考に、もう少し味のある旧作にも手を出していこうかと・・

 

・・来年は、かけ離れ過ぎてきた趣向と需要が、少しでも縮まるといいな。。。

 

皆さま良い年の瀬をお過ごし下さい_(._.)_

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