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ミネルヴァの梟は迫り来る黄昏に飛び立つ

【最恐ホラー映画特集②】絶望感が広がるSFホラー10選《2018年保存版》

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 グロさがハンパないSFホラー

前回からの引き続きホラー映画特集の第二弾です。

どうもコミカルになりやすいSFホラーは、ゾンビものやオカルトものに比べあまり見ませんが、それでも少し寝苦しい夜に見るにはピッタリ。

多少の駄作で寝落ちしてもあまり後悔はしませんw

今回はその中でも、寝落ちできずに逆に目が冴えてしまった秀作を厳選して10本紹介していきます。

翌日に大事な仕事や用事がある方はここで紹介する映画は見ない方が無難かも・・

本当にコワイ最恐ゾンビ&オカルトホラー映画10選はコチラ
狂気に憑りつかれた人間&サイコホラー映画10選はコチラ

背筋が凍りつくスリラー映画特集記事はコチラ

www.mariblog.jp

 

 

 

❿『新感染 ファイナル・エクスプレス』(2016)/韓国/118分

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 スピード感とリアリティーを追求したノンストップアクションホラー

韓国のホラー映画はよく人間ドラマ要素が強すぎる傾向がありますが、その中でもこの作品だけは別格。

最低限の群像劇を描いた上でこの映画が主軸に置いている恐怖は、圧倒的なスピード感で迫りくるウィルス感染者と人間たちとの壮絶バトル。

一応SFホラーの枠に入れてはみましたが登場するゾンビウィルスによる感染者は、『28日後...』に登場していた彼らに勝るとも劣らないほどの迫力。

ギャグのような邦題のおかげでどうしてもB級映画感が否めませんが、人間に対する感動と恐怖を交互に織り交ぜた見事な演出は、貴方の心拍数を必ず高めます。

 

『新感染 ファイナル・エクスプレス』
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❾『クレイジーズ』(2010)/アメリカ/101分

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 正統派ディザスターパニックホラー

ホラー映画界の巨匠・ジョージ・A・ロメロの1973年の作品『ザ・クレイジーズ/細菌兵器の恐怖』のリメイク版。

ウィルスパニックに陥る群衆心理とその悲劇を巧みに弾き出した上で、この映画が秀逸なのはリアルな痛覚を刺激するトコロ。

チェーンソーやパイプホークといったアメリカの古典的な工具に加え、中部農村地帯ならでは独特なシチュエーション、更には人の心理的な痛みまでも見事に反映され、恐怖感を最大限まで増幅していきます。

『ウォーキング・デッド』を観ている方には、あまりに設定が似通っている気がしてしまうかもしれませんが、リックとローリーのパラレルワールドとして割り切って観てみると、切なさが一層込み上げてくるかも。。

 

『クレイジーズ』
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❽『ライフ』(2017)/アメリカ/104分

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 宇宙の神秘と恐怖を融合させたソリッド・シチュエーション・ホラー

『エイリアン』シリーズの獰猛な宇宙人否定派の方には是非おすすめの作品。

この映画に出てくるエイリアンには、人類には想像出来ない程の高い知性があります。

その進化の過程にも十分練られた注釈があった上で、彼らを見くびっていた人間たちとの頭脳ゲームは必見。

更にそんな数々の知恵を駆使した人間たちの自己犠牲をも嘲笑うかのようなエイリアンの生命力

宇宙という絶対脱出不可能なシチュエーションのソリッド・ホラーとしても、その僅かな希望と絶望との対比を劇中に上手く織り交ぜ、設定がそう遠くない近未来で描いている事にも果てしない妄想が膨らんでいきます。

『ライフ』
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❼『ラザロ・エフェクト』(2015)/アメリカ/83分

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 人類のタブーを犯した人間たちに待ち受ける煉獄

見方によってはカルトホラーにも見えるこの作品が踏み入れた世界は、正に神の領域

新たな血清でとうとう人類の最終目標である死者の蘇生を実現させてしまった研究者たちに待ち受ける運命はあまりに過酷。

臨死体験を経て新たに宿る人格というかなりエッジの効いたテーマで、禁忌を犯した人間たちへの影響と生命が秘めうる特殊能力の世界を描いた映画としては『フラットライナーズ』より明確にその根幹を描いています。

個人的には偏った宗教観さえ無くしてもらえれば、もっと楽しめたかも・・

 

『ラザロ・エフェクト』
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❻『遊星からの物体X ファーストコンタクト』(2012)/アメリカ/103分

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 前作への前日譚。極寒での本当の恐怖

19年もの時を経て作られたSF映画の前日譚としては見事な出来栄え。

前作で残された南極の異形の生物の謎をオマージュを込めた上で丁寧に描かれ、閉鎖された世界の人間たちが感じる疎外感や絶望感もそれなりに上手く踏襲されています。

アニマトロニクスや操演の発達でエイリアンのグロテスクさが格段に上がった分、人間同士の駆け引きが若干薄まった印象もありますが、美術セット、衣裳、小道具等の細かな引継ぎにたっぷり愛情を感じてしまったので、ちょっと穿った見方ですがベストテン入りで。

絶叫クウィーンの主演・メアリー・エリザベス・ウィンステッドの叫び声は、寒々しい風景にあまりに良くマッチしています。

『遊星からの物体X ファーストコンタクト』
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❺『リバイアサン』(1989)/アメリカ、イタリア/99分

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 最高位のB級ホラー映画、海底版のエイリアン

海洋ホラーと言いえば、まず初めに思い出すのがこの作品。

90年代当初『アビス』『ブロブ』等数多くの深海モンスターパニック映画が作られましたが、この作品の緊迫感だけは思い出補正を差し引いても忘れることが出来ません。

遺伝子レベルで人間と次々融合していくクリーチャーの変形過程は『エイリアン』のそれと大分類似していますが、深海の奥行と闇が心理的な恐怖を倍増させていきます。

『ロボコップ』シリーズに主演したピーター・ウェラーの怪演も目立ちますが、深海に作られたセットの細部にまで手の込んだ工夫が施されているのがSF装置好きの一部の美術部には大人気の逸品です。

 

『リバイアサン』TSUTAYAでレンタルできます。

❹『ザ・フライ』(1986)/アメリカ/97分

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 近代SFホラーの金字塔。想像力を駆り立てる人体実験

デヴィッド・クローネンバーグの偏執性が最初に花開いた傑作です。

気持ち悪さを追求していけば、誰しもが彼の作品に行き当たるのではないでしょうか?

その原点ともいうべきこの作品では『インディペンデンス・デイ』『ジュラシックパーク』でお馴染みのジェフ・ゴールドブラムが、実は主人公の稀代のマッドサイエンティストを演じています。

彼がその後科学者役を演じる事が多くなったのもこれがきっかけですが、ハエと合体した人間という当時のあまりのグロテスクな特殊メイクには目を細めずにはいられません。

著者が最初に昆虫に対するトラウマを植え付けられた作品でもあり、一度見ると二度と忘れることが出来なくなる奇作です。

 

『ザ・フライ』
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❸ディセント(2005)/イギリス/99分

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 暗闇から忍び寄る恐怖を最大限に演出した逸品

この作品を叫び声を上げずに観るコトは出来ません。

赤外線映像や特殊スコープ等の映像を駆使して暗闇から忍び寄る地底の異形の恐怖を描いたこの作品は、追い詰められた状況下で徐々に変化していく人間の心理戦にも目が離せません。

視界が効かない世界への怯えから、迫りくる異形のクリーチャーへの恐怖、そして最後には歪んだ人間関係の中で体得していく究極的なサバイバル技術と、作品が醸し出す恐怖はラストまでに段階を経てうなぎ上り。

主人公の女性・サラの心の闇と実在の洞窟の闇とのマッチも絶妙で、只のシチュエーションスリラーに収まらず、幻想的にまで見せるどこか精神世界を彷徨っているかのような深い闇に貴方を引きずり込んでいきます。

続編や類似作も数多く作られていますが、この絶望感を上回る作品は皆無なので、観賞の際は今一度ご注意下さい。

 

『ディセント』

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❷『感染』(2004)/日本/98分

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 感覚を研ぎ澄ませた傑作ジャパニーズホラー

邦画のSFホラーとしては間違いなく最高峰の傑作です。

洋画版のSFホラーにはない、じっとりとした粘り気のある恐怖が貴方を襲います。

91年に放送された君塚良一原案の『世にも奇妙な物語』の短編エピソード『急患』を元に作られたこの映画は、何よりもその俳優陣の名演に絶句。

主演を務める佐藤浩市はもとより、星野真里、木村多江、南果歩等の技巧派女優陣が揃った上に、高嶋政伸、 佐野史郎、モロ師岡等、挙げたらきりがないくらいの個性剥き出しの俳優たちが、異様な世界に紛れ込んだ病院で過ごす一夜を体験していきます。

更に脚本も秀逸で、医療ミスの隠蔽と未知のウィルスに侵された急患のオペを軸に、双方向で追い詰められていく彼らの極限の精神状態の様子をフィルムライクな質感の映像で絶妙に描写。

 

物語は中盤まで彼らの精神を蝕んでいく者の正体を明かしませんが、この正体がウィルスだと分かった後でもその恐怖の連鎖は全く収まりません。

深読みしていくと、この映画自体もSFホラーのジャンルにさえ収まりそうにないので、興味がある方は是非一度自分の目でご確認ください。

 

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❶遊星からの物体X(1982)/アメリカ/109分

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 SFホラーの代名詞、ジョン・カーペンターのすべて

幾度となく見返しても全く色褪せないSFホラーと言えはやはりこの映画。

今尚、様々なSFホラー映画に受け継がれているこの作品のクリーチャーたちは世界中でキャラクター化され、『エイリアン』から『プロメテウス』、日本でも『寄生獣』等に色濃くその特徴を踏襲。

SFホラー業界に最も重要な疑心暗鬼の概念を植え付けたのもこの作品が最初ではないでしょうか?

そんなこの映画も、実は1951年に上映された同じジョン・W・キャンベル原作の『遊星よりの物体X』のリメイク版ですが、最早現代ではこの映画がSFホラーの元祖と言っても過言ではないでしょう。

ドイツ表現主義的技法を用いて、フィルムノワールな質感で描かれたこの唯一無二の名作ホラーが何よりもクローズアップしているのは果てしない人の孤独感

照明の当て方や細かい俳優の芝居で人間と異生物に寄生された「それ」との違いを巧みに表現し、監督自らが創り上げた不気味な音楽がその恐怖を増幅していきます。

しかし、、

あまりの名作を世に送り出してしまったこの映画の監督・ジョン・カーペンターは、近年でも精力的にホラー映画作りに励んではいますが、正直どれもイマイチピンときません。

あくまでも彼がホラー映画界の巨匠と言われているのは、殆どこの映画のみによる影響を受けての事ですので、他の作品はあまり期待をかけ過ぎずに観る方がよいかも。。

ホラー愛がたっぷり詰まったジョンカペのもう一つの傑作はコチラ


『遊星からの物体X』

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