マリブのブログ

ニ匹ののら猫と一緒に随時三匹の飼い主を募集中の元帰国子女。。オススメの映画やドラマの感想を徒然に紹介しています。

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洋画

映画『CRESCENT 冷たい海の底』の私的な感想―マーブルに染まる女が辿り着く海辺―(ネタバレあり)

The Crescent/2017(カナダ)/99分 /メランコリックな異色ホラー /冒頭に出てくる色彩豊かなマーブリングの映像を見ていると、始めはだいぶメランコリックな映画の様に感じてしまう。 寒々しい海と家。 更にそこに幼子を見守る母親が佇んでいると、やっ…

映画『ミスティック・アイズ』の私的な感想―女の理想を打ち砕くインモラルな田舎街―

WRECKERS/2014(イギリス)/85分 /理想的な家庭を夢見る妻の横顔 /この映画をじっくり観ていくと、クレア・フォイの表現力豊かな顔芸の多さに驚かされる。 Netflixオリジナルドラマの『ザ・クラウン』でゴールデングローブ賞を受賞してからはその頭角を…

映画『パッセンジャー』の私的な感想―オリジナル脚本に込められていた本当のテーマ―(ネタバレあり)

Passengers/2016(アメリカ)/116分 /実現できなかったオリジナルの脚本 /・・まるで手塚治虫の描いた世界の様だけど。。 Rotten Tomatoes等の映画批評サイトではすこぶる評価の低いこの作品は、私的にはちょっと考えさせられる深みのあるスペーススリラ…

映画『ドント・ブリーズ』の私的な感想―侵入者を待ち受ける白濁した瞳の男―

Don't Breathe/2016(アメリカ)/88分 /フェデ・アルバレス監督の異才 /ルーニー・マーラーの魅力を余すところなく解放したデビット・フィンチャー監督の前作には少々及ばなかったようだが、『蜘蛛の巣を払う女』を監督したフェデ・アルバレスの異才が十…

映画『隣人は静かに笑う』の私的な感想―VODで解禁された名作スリラー―

Arlington Road/1999(アメリカ)/117分 /ティム・ロビンスの瞳 /・・タイトルからすると、まるで日本に挑発的な態度をとるかの国の様だけど・・ 主演のジェフ・ブリッジスは『オンリー・ザ・ブレイブ』では主人公の親友を演じた中々の技巧派だが、無冠…

映画『ROMA/ローマ』の私的な感想―記憶の底に埋もれた家族の風景―

Roma/2018(メキシコ・アメリカ)/135分 /逞しく生きる女の生き様 /・・年の瀬くらいはもう少し夢のある映画を観たかったのだけれど、またしても逞しい女の生き様をまざまざと見せつけられてしまった。。 脚本、監督、撮影、編集まで熟すこの映画のアル…

映画『アルカディア』の私的な感想―カルト集団の奇跡に魅せられた兄弟―

The Endless/2017(アメリカ)/111分 /複雑な感情の兄弟が迷い込む異世界 /原題と冒頭のインタータイトルでその世界観を殆ど説明してしまっている感は否めないが、それでもこの手の映画は割と嫌いじゃない。 複数のファンタスティック系の映画祭で賞を取…

映画『タイタニック』の私的な感想―志高のラブストーリーに隠された逸話―

Titanic/1997(アメリカ)/194分 /珠玉の名作ラブストーリー /不沈のこの名作映画が世に生まれて20年以上。 ノルウェー生まれのシセルが、漂う様にハミングするこの音色が聴こえてくるだけで、世界中の多くの人たちはその深く沈む海の底に思いを馳せられ…

映画『バード・ボックス』の私的な感想―あれを見てしまった人間達は・・―(ネタバレあり)

BIRD BOX/2018(アメリカ)/124分 /現代社会の一片を切り取ったディストピア /『すべての終わり』に続き、Netflixがポストアポカリプス映画にも本格的に参戦し始めてきたみたいだ。 ドラマ作りはともかく、映画というジャンルにおいてはイマイチ良作の少…

映画『希望のかなた』の私的な感想―北欧の地フィンランドに残された友愛―

Toivon tuolla puolen/2017(フィンランド・ドイツ)/98分 / 小津映画に通じる清貧さ / 師走を迎えるとなんだか無性に忙しい。 映画ブログにかまけて仕事をサボっていたツケが回ってきたのか? 或いは業界独特の年末に向けての撮影ラッシュの為か・・? …

映画『ロブスター』の私的な感想―アバウトな感覚が存在しないディストピア―(ネタバレあり)

The Lobster/2015(ギリシャ・フランス・アイルランド・オランダ・イギリス)/118分 /独身者に付けつけられる究極の未来 / 独身者にこの手のディストピアを突きつけられるとちょっと卒倒してしまう。 テラハやバチェラージャパン等のリアリティドラマに…

映画『ボヘミアン・ラプソディ』の私的な感想―史実を越えてフレディが残したもの―

Bohemian Rhapsody/2018(アメリカ)/135分 /グラムロック界を駆け抜けた伝説の男 /音楽に秘める可能性が、この作品にはすべて集約されている。 それは情動であり、希望であり、信念であり、愛情。 近頃の日本ではだいぶ首を傾げられてしまいそうな、そ…

映画『ボーダーライン』の私的な感想―無法地帯の現実と心の境界線―

Sicario/2015(アメリカ)/121分 /画になる俳優陣の存在感 /続編となる『ボーダーライン ソルジャーズ・デイ』の公開を明日に控え。再度見返して見た。 圧倒的にシュールな質感の中でも、 エミリー・ブラントとベニチオ・デル・トロの存在感は一際抜きん…

映画『search/サーチ』の私的な感想―SNSの世界に広がるヒトの闇と温度―

Searching/2018(アメリカ)/102分 /想像力を研ぎ澄ます新時代のサスペンスドラマ /この作品は映画館で観れて本当に正解だったと思う。 全編をPC画面上で完結させるという荒業をやってのけたこのサスペンスは、アラフォー世代の自分たちにとっては、コン…

映画『デビル』の私的な感想―M・ナイト・シャマランが仕掛ける悪魔の罠―

Devil/2010(アメリカ)/80分 / M・ナイト・シャマランの世界観 /冒頭の数分を何気なく見流してしまうと、この映画の印象はガラッと変わってしまう。 クローズド・サークル・ミステリーの代名詞でもあるアガサクリスティーの「そして誰もいなくなった」…

映画『テルマ』の私的な感想―北欧のキリスト教圏で覚醒する少女の目覚め―

Thelma/2017(ノルウェー)/116分 / 日本人のバイブル /結論から言うと宗教を題材にした映画は結構面白い。 『Mother!』や『コクソン』等の映画でキリスト教を大分批評してきた自分が言うのもなんだが、聖書は人間の核心の部分をついてくる。 それを自分…

映画『死の谷間』の私的な感想―ディストピアに生きるアダムとイヴ―(ネタバレあり)

Z for Zachariah/2015(アメリカ、スイス、アイスランド、ニュージーランド)/98分 / 日本人のバイブル /結論から言うと宗教を題材にした映画は結構面白い。 『Mother!』や『コクソン』等の映画でキリスト教を大分批評してきた自分が言うのもなんだが、…

映画『ホールド・ザ・ダーク』の私的な感想―子殺しに魅せられた本当のアラスカ―

Hold the Dark/2018(アメリカ)/125分 /エッジのききまくった厭世観 /ちょっとしたミステリー?スリラー映画?な感覚で自分の様に手を出してしまうと、激しく後悔する事になるだろう。 125分の長尺と物語の全体を覆う暗いムードだけでも落ち込んでいる…

映画『リビング・デッド・サバイバー』の私的な感想―孤独な男のゾンビパンデミック―

La nuit a dévoré le monde/2018(フランス)/93分 / シュールなゾンビパンデミック /フランスらしい独特なシュールさが漂うゾンビ映画だ。 『ウォーキング・デッド』の再開を待ちきれなくて思わず借りてみたホラーだが、ただ襲ってくるだけじゃなくて、…

映画『ヘレディタリー/継承』の私的な感想―究極のホラー、パイモンの正体―(ネタバレあり)

Hereditary/2018(アメリカ)/127分/悪魔の存在 /圧倒的な不気味さが漂う作品だ。 老婆の様な顔つきの無表情な少女。断面図的に切り取られる画の構図。 冒頭で死を迎えている老母の葬儀は、主人公である母の闇の儀式の始まりに過ぎない。 この映画の登場…

映画『レオン』の私的な感想―極限の偏愛で繋がっていくオトコの夢―

Léon/1994(フランス)/133分/ 不器用な愛情表現の示し方 /自分は昔からあまり恋愛映画を観れない。 きっとそれは、そこに真実の愛のカタチをみつける事が出来なかったからだろう。 それじゃ、真実の愛とはなんなのだろうか?

映画『サーミの血』の私的な感想―淘汰されていく少数民族の儚い音色―

Sameblod/2016(スウェーデン、ノルウェー、デンマーク)/108分/ 赤色の象徴 /それにしても僻地に住む民族の衣装はどうして赤色が特徴的なのだろう? イヌイットまでいってしまうとその仕様は毛皮だが、モンゴル系・チベット系・ツングース系等の民族衣…

映画『呪われし家に咲く一輪の花』の私的な感想―朽ちていく女の記憶―

I AM THE PRETTY THING THAT LIVES IN THE HOUSE/2016(カナダ、アメリカ)/83分/ 幽霊の記憶 /「この映画は誰の為に作られた映画なんだろう?」 なんて疑問がアタマの中に木霊する。 冒頭のテロップで、 「ある家をくれたA・Pへ捧ぐ」 なんて詠ってし…

映画『HOSTILE ホスティル』の私的な感想―異形の世界で繋がる究極の愛のカタチ―

HOSTILE/2018(フランス)/83分 / 永遠の愛のカタチを模索するロマンス 久しぶりにじっくり考えさせられる映画を見た気がする。 ポスターにある主演のブリタニー・アッシュワースが抱きしめる異形の生物の正体は、勘のいい方なら案外直ぐに分かってしまう…

映画『クワイエット・プレイス』の私的な感想―沈黙の恐怖が劇場ごと飲み込む・・―

A Quiet Place/2018(アメリカ)/95分 /リアルな質感が揃った究極のサバイバル /円あって試写会で見せてもらったのだが、中々に斬新で秀逸なスリラー。 タイトルの“クワイエット・プレイス”を直訳すると“静かな場所”となるのだけれども、95分間殆ど音の…

映画『黒い箱のアリス』の私的な感想― 3本のシリンダーから得た能力―(ネタバレあり)

Black Hollow Cage/2017(スペイン)/106分 /黒い箱の謎 /ここまで静かなサスペンス映画も珍しい。 カメラワークは恐ろしくゆったりとしていて、シンメトリックな構図や情緒的な風景描写は、疲れきった夜に観るにはあまりに危険すぎる。 劇中の音楽や効…

映画『タリーと私の秘密の時間』の私的な感想― 女の現実から目を背ける男へ―

Tully/2018(アメリカ)/95分 / 女の現実から目を背けてきた男たちへ・・ /男はこの手の邦題をつけられると何だか無性にこっぱずかしくなってくる。 “タリーと私”までならなんとか・・ でも“秘密”というワードが添えられた瞬間から、その映画に甘い飽和…

映画『屋敷女』の私的な感想―タブーを犯し続ける禁断描写―

À l'intérieur/2007(フランス) /スリラー映画を越えた鮮血のフレンチホラー /この映画だけは出産を控えた女性は絶対見ない様にして下さい。 ゆったりとして情緒的な映像美の裏に流れる陰鬱な不協和音は、妊婦の持つ不安をストレートに刺激していきます。…

映画『ピエロがお前を嘲笑う』の私的な感想―4つの角砂糖の友情―

Who Am I - Kein System ist sicher/2015(ドイツ) / ニューウェーブなサスペンス /トリッキーでスタイリッシュなドイツ生まれの極上サスペンスです。 邦題の語源は、劇中の天才ハッカー役の主人公ベンヤミンが仲間に付けたグループ名称“Clowns Laughing…

映画『ベルリン・シンドローム』の私的な感想―崩壊した壁に囚われ続ける男―

Berlin Syndrome/2017(オーストラリア) / 絶叫クウィーン・テリーサ・パーマーの新境地 /監禁モノの映画にしては何だかあまりに切なすぎてちょっと泣けてきます。 『ウォーム・ボディーズ』からのゾンビにも愛される可愛らしさからか、テリーサ・パーマ…

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