マリブのブログ

ミネルヴァの梟は迫り来る黄昏に飛び立つ

恋愛

映画『ラストレター』の私的な感想―未咲と鏡史郎はなぜ別れたのか?―(ネタバレあり)

Last Letter/2020(日本)/121分 /答辞に込められた思い / 久しぶりに観た岩井俊二の新作は、正直ちょっとしんどかった。 それは、夢を見続けていた十代の頃に憧れた、紗のかかった映像がすっかり薄くなり、俳優達の止めどない直球の台詞が、劇中に溢れ…

映画『ヴァンパイア』の私的な感想―愛しくも切ない岩井童話の世界―

Vampire/2011(日本/アメリカ/カナダ)/119分 /岩井俊二初の海外長編映画 / 抽象的な表現の多い岩井映画を、苦手な人は少なくない。 けれど、目に見えるものが全てとは限らない世の中では、どうしても、感覚だけは研ぎ澄ませておきたくなってしまう。…

映画『マリッジ・ストーリー』の私的な感想―冷静と情熱の間で立ち戻る女の分岐点―

Marriage Story/2019(アメリカ)/136分 /女の分岐点 / この映画を独りで見てしまった事を、後になって酷く後悔した。 “映画は誰かと一緒に見たい!”なんて世迷言は疾うに捨てたつもりだったけど、やっぱり女の分岐点を具に捉えたこの映画は、女性側の視…

映画『言の葉の庭』の私的な感想―雨の日に訪れる優しい時間―

The Garden of Words/2013(日本)/46分 /万葉集から生まれた日本の伝統文化 /雨の音や水の色、おまけに緑のグラデーションまですこぶる丁寧な画力に圧倒される。 日本のアニメもここまでくるともう、立派な芸術の一つと認めざるを得ない。 アラフォー世…

映画『南瓜とマヨネーズ』の私的な感想―共依存から抜け出せない三人―

かぼちゃとマヨネーズ/2017(日本)/93分 /共依存の中で縺れ合うラブストーリー 原作は未見だったが、この手の共依存の中で縺れ合うラブストーリーは、相変わらず胸が痛くなる。 それが、純粋過ぎて売れないミュージシャンへの既視感なのか、自由なフリし…

映画『タイタニック』の私的な感想―志高のラブストーリーに隠された逸話―

Titanic/1997(アメリカ)/194分 /珠玉の名作ラブストーリー /不沈のこの名作映画が世に生まれて20年以上。 ノルウェー生まれのシセルが、漂う様にハミングするこの音色が聴こえてくるだけで、世界中の多くの人たちはその深く沈む海の底に思いを馳せられ…

映画『生きてるだけで、愛。』の私的な感想―本物の感覚を求めるふたり―

生きてるだけで、愛。/2018(日本)/109分 / 現代人が抱える孤独 /この作品を独りで観るのはちょっとおススメできない。 それは、言ってしまえば貴方の横に救ってくれる菅田将暉はいないから。。 自分も含め、この手の映画に手が伸びてしまうヒトはきっ…

映画『パリ、ただよう花』の私的な感想―揺れ動く情動。セックスで求めあうもの―

Love and Bruises/2011(フランス/中国)/105分 / 完全に自立していく女 /夢を見させてくれる反面、残酷な現実を容赦なく突きつけてくるのも映画の醍醐味だ。 フランス映画のシェードに覆われ情緒的に描かれてはいるが、セックスシーン満載のこの作品の…

映画『レオン』の私的な感想―極限の偏愛で繋がる男の儚い夢―

Léon/1994(フランス)/133分/ 不器用な愛情表現の示し方 /自分は昔からあまり恋愛映画を観れない。 きっとそれは、そこに真実の愛のカタチをみつける事が出来なかったからだろう。 それじゃ、真実の愛とはなんなのだろうか?

映画『HOSTILE ホスティル』の私的な感想―異形の世界で繋がる究極の愛のカタチ―

HOSTILE/2018(フランス)/83分 / 永遠の愛のカタチを模索するロマンス 久しぶりにじっくり考えさせられる映画を見た気がする。 ポスターにある主演のブリタニー・アッシュワースが抱きしめる異形の生物の正体は、勘のいい方なら案外直ぐに分かってしまう…

映画『勝手にふるえてろ』の私的な感想―綿矢りさと松岡茉優が起こした化学反応―(ネタバレあり)

勝手にふるえてろ/2017(日本) /原作者の綿矢りさの作品群は自分の中で思い出でもあり羅針盤。 この作品は、そんな彼女の筆致がはっきりと伝わってくる恋愛映画です。 昔風に言えば、、 ちょっとニッチでキッチュな非リア充系女子の断片を垣間見せ、広が…

映画『花様年華』の私的な感想―圧倒的な色彩美―

花样年华(かようねんか)/2000(香港) /この映画はもう美しすぎるとしか言い様がありません。 古い時代の上海を連想させる建物、食堂に燻る紫煙の煙、梅林茂の情緒的な「夢二」のテーマソング、レトロでモダンなマギー・チャンのチャイナドレス。 そんな…

映画『Love Letter』の私的な感想―青春の一ページに刻まれた記憶―

Love Letter/1995(日本) /言わずと知れた「岩井美学」の代表作。 この映画をきっかけに彼の作品にハマったヒトも多いんじゃないでしょうか? ほろ苦いエピソードに情緒的でノスタルジックな映像描写を織り交ぜ、90年代の日本映画界を席巻したこの作品は…

映画『悪い男』の私的な感想―歪んだ愛情の果てに、二人が辿り着く先は―

나쁜 남자/2001(韓国) /この映画は本当にヒトに進めていいんでしょうか? 多分この主人公に共感出来るヒトなんて、ごく一部もいないでしょう。 というより、 大多数のヒトが理解し難い究極のラブストーリーなような気がします。 なので、あえてこのブロ…

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